もし停電なら、対処法は…
日常生活ではあまり話題にされませんが、電力は私たちの生活を常に支える欠かせないものです。一度供給が途絶すると、想像しにくく、非常に恐ろしい状況に陥ります。現在、電力が十分に供給されている地域では、停電は比較的まれな出来事ですが、地震や台風などの自然災害や雷雨の際には、停電が発生しやすくなります。夜に停電すると、さらに心配です。
停電の際にはどのように対処すればよいでしょうか。
一、 停電の範囲を確認する
1. 自分の家だけが停電している場合
家の中が突然停電しました。慌てずに、まず他の家が停電していないか確認しましょう。自分の家だけが停電している場合、おそらくブレーカーが落ちている可能性があります。
ブレーカーは大きく3種類に分類されます。家全体の電気使用量が契約アンペア数を超えた場合に落ちる「アンペアブレーカー」、漏電を検出した際に落ちる「漏電ブレーカー」と特定のコンセントに負荷がかかり過ぎた場合に落ちる「安全ブレーカー」です。アンペアブレーカーと漏電ブレーカーは、どちらも落ちると家全体の電気が使えなくなります。一方、安全ブレーカーの場合は、落ちても停電するのは特定の部屋だけです。
まず、分電盤にある漏電遮断器や安全ブレーカーを確認します。漏電遮断器が切れていないか確認し、もし切れていた場合は、すべての安全ブレーカーを「切」にします。次に、漏電遮断器のスイッチを「入」にし、安全ブレーカーを順にひとつひとつ「入」にしていきます。特定の安全ブレーカーを「入」にしようとすると、漏電遮断器がすぐに切れた場合は、その回路が故障している可能性があります。その場合、その安全ブレーカーを再び「切」のままにし、漏電遮断器をもう一度「入」にします。残りの安全ブレーカーを順に「入」にしていきます。これで、不良回路以外は通電できるようになります。
回路の不良の原因は、配線の問題や電気器具の漏電などが考えられます。配線に問題がある場合は、早急に電気工事店に修理を依頼することをお勧めします。また、電気器具が故障している場合は、その器具を使用しないで修理を検討してください。これにより、安全性を確保できます。(漏電箇所が分からない場合には必ず電力会社へ連絡をしましょう。)
2. 近所一帯が停電している場合
自分の家だけでなく、近所一帯が停電している場合は、電力会社に連絡してください。また、電力会社のウェブサイトで提供されている「停電情報」などを確認して、停電の範囲や復旧の目安を把握することもできます。
停電時にすぐに電力が必要な場合、事前にポータブル電源や家庭用蓄電装置を用意することをお勧めします。
二、 停電の正しい対処法
1. コンセントから電源プラグを抜く(冷蔵庫を除く)
停電が復旧した後の火災などの事故を防ぐためにも、停電時には電化製品の電気プラグはコンセントから抜いておきましょう。特にアイロンやヒーターなどの電熱器具などには注意が必要です。また、パソコンは停電復旧時にかかる過大な電圧や電流によって故障する場合もあるため必ず電源プラグを抜いておきましょう。冷蔵庫はコンセントを抜かなくでも大丈夫ですが、なるべく開閉しないように――停電の復旧までに時間がかかる場合には、冷蔵庫内の温度の上昇を防ぐためにもドアの開閉は控えましょう。
2.電力会社への連絡
停電が自分の家だけで起こっていて、ブレーカーなどにも問題がない場合には電力会社へ速やかに連絡を入れましょう。
3.避難時
避難時など、自宅から離れる際はブレーカーを必ず落とす。
三、停電への備え、必要なアイテム
1. ろうそくより懐中電灯
停電中にろうそくを使う場合は、取り扱いに注意が必要です。 特に地震でものが散乱している場合などは裸火から着火しやすい状況にあります。
懐中電灯の方は危険性が少ないです。しかし、ろうそくでも懐中電灯でも、停電時にすぐに取り出せるよう、普段から分かりやすい場所においておきます。
2.モバイルバッテリーまたポータブル電源を用意しておく
停電時の情報収集にはスマートフォンが不可欠です。いつでも充電ができるようにモバイルバッテリーまたポータブル電源を準備しておきましょう。
3. 太陽光発電設備や蓄電池の導入
停電時でも自立した生活を送るためには、太陽光発電設備や蓄電池などの導入も有効な方法の一つです。