台風について
あたたかい低気圧(大きな風の渦巻)のうち、北西太平洋にあって、最大風速(10分間平均)でおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上の風が吹くほどに発達したものを台風といいます。
台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達します。しかし、移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており、仮にエネルギーの供給がなくなれば2~3日で消滅してしまいます。また、日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり、次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わります。あるいは、熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもあります。上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が絶たれ、さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからです。
一年間に日本に上陸する台風の数は?
30年間(1991~2020年)の平均では、年間で約25個の台風が発生し、約12個の台風が日本から300 km以内に接近し、約3個が日本に上陸しています。7月から10月にかけて最も多くなります。
*画像は気象庁より
台風が引き起こす災害
統計によると、1947年から1980年までの世界の10大自然災害のうち、台風による死者は49万9000人で、世界全体の自然災害による死者数の41%を占め、地震による死者数(45万人)を上回っています。
7月から10月にかけては日本に接近・上陸する台風が多くなり、大雨、洪水、暴風、高波、高潮などをもたらします。また、川の氾濫や土石流、がけ崩れ、地すべりなどが発生しやすく、人々の生活や生命が脅かされるような自然災害が度々発生しています。
台風の階級
台風の強さは勢力とも呼ばれ、弱い方から順に「階級なし」「強い」「非常に強い」「猛烈な」の4段階に分けられます。
台風に関する豆知識
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台風にはそれぞれ名前がついているが、これは複数の熱帯低気圧が同時に発生する可能性があるため、名前をつけることで混乱を避け、区別するためです。
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台風は国によって呼び名が異なり、日本では台風、アメリカではハリケーン、フィリピンではサイクロンと呼ばれています。
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台風に名前を付けられる国は世界に14カ国しかなく、台風会議では14カ国がそれぞれ10個の命名権を持っています。
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台風は熱帯低気圧であり、1つの熱帯低気圧が放出するエネルギーは核爆弾数百個分に匹敵します。
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台風が人命や財産に甚大な被害を与えた場合、台風はその名前を永久に所有することができ、一方、その名前は台風命名リストから削除されます。
身を守るための準備と行動
台風に限らず、大雨や大きな地震など、いつ避難が必要になるかわかりません。日ごろから、いざというときの避難場所や連絡方法などを家族で話し合っておくことが大切です。
台風経路図などによって台風が数日中に近づきそうなことがわかったら、もしもに備えて、水や食料、懐中電灯でんとうなどの非常用品の確認をしましょう。
自宅にポータブル電源がある場合は、まだ電量があるかどうかも確認する。 停電時の電源として使えます。
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容量が大きくて、家族で安心使用することができます。

容量がProより大き、数日間の停電にも対応できます。

また、家のまわりに風で飛ばされそうなものがないか点検しましょう。台風が近づいてきたら、増水した川やがけ崩れの起こりやすい場所、高い波の打ちつける海岸などの危険な場所には絶対に近づいてはいけません。風が強まってくると、さまざまなものが飛んできたり倒たおれてきたりして危険なので、外出は控えましょう。